
昨年12月29日、私の誕生日のお祝いということで、NIGANIGAFISH様(以下にがにがさん)からサインロゴのご依頼をいただきました。
尊敬しているクリエイターさんから「あなたをクリエイターとして認めている、依頼がしたいという気持ちがプレゼント」なんて言われて、舞い上がらないクリエイターいないと思うんですけど……すごいこと言われた……一生忘れん……。
オーダー
今回のオーダーは以下の通り。
- 作るものは「サイン兼ロゴ」(つまり作品に貼りつけるなどの用途がある)
- モチーフに黒のお星さま(5角でなくて可)
- スパイやマフィアを彷彿とさせるシックでハードボイルドな印象、太めの書体
- シグネチャーリングやシーリングスタンプなどのように、一目でにがにがさんとわかるもの
「NIGANIGAFISH」を全文字使わなくても構わない、とのことでした。
前回は全然違う方向性で作りましたが、今回は骨太かっこいいを目指して作っています。
にがにがさんがもともと使っているサインがそもそもかっこいいんですよ……負けていられない……!
モチーフ
今回はシンプルに、オーダーにあった「黒のお星さま」とにがにがさんのお名前をモチーフにしています。
前回の「羅針盤/8角の星」をお気に召していただけているようだったので、それを継承。
また、前回のタイポグラフィを組んでいるときに気付いたにがにがさんのお名前の美しさを活かせるデザインがしたい、というのが念頭にありました。
4文字で区切ると3行全部4文字で真四角にできて、全部2文字目が「I」になる……お名前美しいな……。
ウォーターマーク制作-NIGANIGAFISH様
デザインラフ

文でも絵でも、計画的にやるときには電子ノートで案出しをするので、今回もまずは手書きでイメージを書き出してみています。
とりあえず思いついた形を描きだして、ツッコミや補足を入れます。
オーダーの文章から拾ったポイントをピックアップして、頓珍漢なものになっていないかを確認したり。
ウォーターマーク同様、大事な作品にお邪魔する可能性があるものなので、使いやすい形、という点も念頭において全体の形を固めていきました。
フォント選び

まだまだフォントの知見が浅いので、それらしいものを選んでは実際の文字に当てて試しての繰り返しです。
シックでハードボイルド、太めの書体、ということだったので、ゴシック体のみに絞ってフォント探しの旅をしました。
ブラックレター系や装飾的なフォントから選んでくることも考えたのですが、重さや強さのあるデザインを、と考えていじっていてしっくり来るものは上の画像に挙げたようなフォントでした。
「悪くないかも」「合いそう」と思ったものを並べてサドンデス形式で選んで、最終的に「これ」と決めたのは「Verdana」というフォントです。
パキッとした直線と角が綺麗で潔く、かっこいい。BoldとBold italicで迷ったため、どちらも候補に入れたまま次の行程に進みました。
文字配置

ここまで来たら手数で勝負です。「これだ」と思うものが出てくるまで、とにかく手を動かします。
……お気づきでしょうか。デザインラフの段階で上がっていた形がほぼ見受けられないことに。
面影があるやつもありますが、びっくりするほどしっくりこなかったので、電子ノートに描きだした案は丸ごとサヨナラしています。
文字の大きさに差をつけたり、全体のシルエットを真四角に寄せたり、といったところだけ使っていますね。
1個作ってみては派生するように似たような微妙に違うデザインを作って、を繰り返していきます。
いくつかベースの枠線が赤くなっているのは、「この方向性は悪くない」と思ったデザインの起点です。
ピンと来なかったものも「これは違う」とわかるように残して作業しています。
最終的に、3行目の3列目と、4行目の2列目を完成品としてお渡しすることにしました。
最後一つに絞るのがデザイナーの仕事かな……とは思ったものの、すこしにがにがさんに甘えています。
星のデザイン

8角の星自体は、前回のご依頼で作成したデザインからの流用、8方位の方位磁針と重ねた星です。
今回は前回よりもピカピカ光ってもらうことにしました。
光を表す線は全部で16本。16方位にも対応してしまいましたね(?)
どこにでも行けるぞ。

illustratorの最高機能、オブジェクトのリピートです。
線を1本引いて、リピート機能で「ラジアル」を選択、リピート機能でいくつリピートするかを設定するだけで、円形に並んだ線を作れる。
長さの違う線をもう1本引いて同様に設定したら、中心を揃えて、ピカピカのあしらいが完成しました。
おわりに
こんな最高の誕生日プレゼント、一生忘れません(大事なことなので略)。
とても楽しく作らせていただきましたし、納品後にとても喜んでいただいていっぱい自慢してくださったのがすごくうれしかったです。
ちょっと線の細いデザインに寄っていた思考をこれを作った頃の感じに引き戻すのに少し時間をいただいてしまいましたが、いいものが作れたのではないかと思います。
改めて、素敵なご依頼をありがとうございました!!
